ハンドメイド作家さんのための 一眼レフを使った商品撮影方法を解説
このページでは、一眼レフ初心者のハンドメイド作家さんのために、ピアスやイヤリングなどをきれいに撮影する方法を、わかりやすく解説し、実際にアクセサリーを撮影した写真の設定値を公開します。
撮影には、Seria(セリア)・3COINSで購入できるプチプラ撮影小物を使用しており、誰でも簡単に真似していただけると思います。
撮影に使用したカメラは、Nicon D5600 ダブルズームキットです。
こんな方に向いている記事です。
→一眼レフ初心者だけど、きれいな商品写真が撮りたい。
→アクセサリーを魅力的に撮影したい。
→一眼レフの撮影でも“使える”おしゃれな撮影小物が知りたい。
→インスタ映えする構図が知りたい。
目次
サンプル写真の設定値を公開!
サンプル写真の設定値を公開!
撮影日 8/31
撮影時間 14時半~15時
天気 曇り~小雨
撮影モード 絞り優先オート(A)
レンズ AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR(セットレンズの大きい方)
①3COINSで半額になっていたイヤリングの撮影
① 絞り値(F値)… 5
② ISO感度 … 400
③ シャッタースピード … AT(1/40s~1/80s)
④ ホワイトバランス(WB)… 曇天
⑤ 露出補正 … 2.7
商品から1.5メートル以上離れ、大きくズームしてから、ピントを合わせて撮影します。そうすることで、一眼レフらしい、背景のボケた写真を撮影することができます。
こちらは、平面的な商品だったので、「絞り値」は設定できる最小の値としました。
「ホワイトバランス」を「曇天」にすることで、秋冬商品にぴったりな暖かみのある雰囲気を演出できます。
天気があまり良くなかったので、室内の光量が少なく、「露出補正」は高めです。
その分、「シャッタースピード」は遅くなってしまいましたが、なんとか手持ちで撮影できました。ただし、商品を撮影する場合は、可能な限り三脚の使用をおすすめいたします。
この撮影の場合、自動ピント調節機能では、手前のプレートの縁にピントが合いやすく、撮影し辛かったので、手動でピント調整を行っています。
撮影小物の配置
チョコレート菓子のような印象の商品だったので、プレートを用いました。季節感を意識し、パンパスグラスや実物(ミモノ)のドライフラワーを奥に配置しました。
構図
構図は、「三分割構図」と「対角線構図」を意識しました。
もう少しプレートの縁を入れることができれば、「アルファベット構図(C)」にも当てはまったのですが、中途半端になってしまっています。
他にも、ハンドメイド作品の商品撮影と相性の良い構図として、「日の丸構図」があげられます。その名の通り、被写体を中央に配置して、商品の特徴をよく見せることのできる構図です。
SNSなどでは、余白をたっぷりとった、「四分割構図」なども洗礼されたイメージで素敵ですね。
②透明や白っぽい商品を撮影する際は白飛びに注意
① 絞り値(F値)… 6.3
② ISO感度 … 400
③ シャッタースピード … AT(1/40s~1/80s)
④ ホワイトバランス(WB)… 晴天
⑤ 露出補正 … 1.7
立体的な商品の撮影をするときは、気持ち「絞り値」を高めに設定します。
あまり低くしてしまうと、商品にまでボケがかかってしまうため、注意しましょう。
透明や白っぽい商品を撮影するときは、白飛びしやすいので、気持ち「露出補正」を低めに設定すると良いでしょう。
明るい写真の方が素敵に見えることが多いですが、実際の商品と色味が違ってしまったり、白飛びして、商品の特徴がよく分からなくなってしまったりしては、元も子もありません。
商品撮影をする際、実際の商品とかけ離れた写真にならないよう、なるべく色味を合わせるなどの注意が必要です。
写真と違う商品が届いたお客様は、二度と自分の商品を買ってくれないどころか、レビューにマイナスなコメントを書かれてしまうかもしれません。
近道には、落とし穴が隠されていることがあります。遠回りに見えても、誠実な対応を心がけ、確実にゴールへたどり着きましょう。
こちらの商品も、自動ピント調節機能では、目的のトゲを検出することが難しく、手動でピント調節を行いました。左側のピアスの真ん中のトゲにピントを合わせています。
「ホワイトバランス」は「晴天」と「曇天」で迷いましたが、すっきりと涼しげに撮影できた「晴天」にしました。
「曇天」で撮影しても、ゴールドの色味に深みが増し、雰囲気のある画となります。
迷った際は、どちらも撮影して、パソコン等のモニターで確認すると良いでしょう。
撮影小物の配置
商品と小物で、カメラからの位置に違いを付けることがポイントです。
距離が同じだと、小物にまでピントが合ってしまい、主役がどちらかわからなくなってしまいます。
構図は、「対角線構図」を意識しました。
③アルファベット構図は縁で作る
① 絞り値(F値)… 6.3
② ISO感度 … 400
③ シャッタースピード … AT(1/40s~1/80s)
④ ホワイトバランス(WB)… 曇天
⑤ 露出補正 …1.7
こちらも、立体的な作品だったので、「絞り値」を高めに設定しています。
クリアなレジン作品だったので、白飛びしないように、「露出補正」は気持ち低めに設定しました。写真編集の際も、明るすぎる写真を暗くするより、暗い写真を明るくする方が、容易なので、気持ち暗めに撮影する癖をつけてもよいかもしれません。
撮影小物の配置
ポニーフックに使用されている白い小花と、ドライフラワーの白い花がリンクしていて、統一感のある印象となりました。
ハンドミラーの縁が、アルファベットの「C」のような形に見え、なめらかで動きのある画となりました。
④Seria(セリア)のピアスを撮影
① 絞り値(F値)… 5.6
② ISO感度 … 400
③ シャッタースピード … AT(1/40s~1/80s)
④ ホワイトバランス(WB)… 晴天
⑤ 露出補正 … 2.3
こちらの写真は、「間俯瞰」というアングルで撮影しました。
「間俯瞰」とは、被写体に対して真上から撮影することを言います。
おしゃれな印象を与えるばかりでなく、作品の特徴も伝えやすく、商品撮影には欠かせないアングルです。
ただ、注意点が二つあります。
まず一つ目は、被写体からしっかりと離れ(1.5m程)、大きくズームして撮影することです。お使いのレンズの性能にもよりますが、他のアングルより、歪みが気になりやすいので、不自然な画にならないよう、十分にズームを効かせましょう。
二つ目は、撮影小物選びです。
商品と撮影小物の、カメラからの距離が同じになってしまうので、派手な小物を選ぶと、商品が負けてしまいます。
あまり主張のない小物や、商品と色味を合わせるなどして、画がにぎやかになりすぎないよう、調節が必要です。
撮影小物の配置
ドライフラワーのミモザとイヤリングの色味をそろえ、統一感をだしました。
構図は、下のイヤリングに「三分割構図」の交点を配置しています。
安定感と統一感のある、落ち着いた一枚となりました。
いかがでしたでしょうか。
私が初めて、一眼レフで撮った商品写真は、スマホのカメラ機能で撮る写真とたいして変わらず、アプリで編集したらスマホカメラの方が良いくらいでした。
一瞬、「一眼レフなんていらなかったかも…。」
という考えが頭をよぎりましたが、なんとか踏みとどまり、撮影環境や時間、カメラの設定値等を見直し、だんだんと自分なりに満足のいく写真が撮れるようになってきました。
それと同時に、自分の商品の露出度がSNSや、ネット内のハンドメイドマーケットでも高まり、注文も増えました。
まだまだ勉強中ですが、少しでも誰かのお役に立てる記事になっていたらうれしいです。
撮影には、Seria(セリア)・3COINSで購入できるプチプラ撮影小物を使用しており、誰でも簡単に真似していただけると思います。
撮影に使用したカメラは、Nicon D5600 ダブルズームキットです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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