ハンドメイド作家さんのための 一眼レフカメラ【Nicon D5600】で 商品撮影をする際の おすすめの設定
このページでは、一眼レフ初心者のハンドメイド作家さんのために、商品撮影をする際のカメラの設定方法を、写真付きでわかりやすく解説します。
解説に使ったカメラは【Nicon D5600】ダブルズームキットです。
誰にでも簡単に真似していただけると思うので、ご興味のある方は、ぜひご覧になってください。
こんな方に向いている記事です。
→【Nicon D5600】を持っているけど、設定方法をやさしく教えてほしい。
→一眼レフ初心者だけど、きれいな商品写真が撮りたい。
→一眼レフの設定値の意味が分からない。
→【Nicon D5600】ってどんなカメラ?
≪Nicon D5600 ダブルズームキット≫はこんなカメラ
有効画素数 2416万画素
商品撮影をするにも十分な画素数かと思います。
SnapBridge(Bluetooth)
撮影した写真をすぐに、専用アプリを使って直接スマホへ転送できます。
いちいち、パソコンを出す必要がないので、インスタやツイッターの更新がとてもスムーズになりました。
また、私事ですが、両親やママ友へ手軽に、一眼レフで撮った子供やお友達の写真を渡すことができ、プライベートでも重宝しています。
Wi-Fi機能
容量の大きな画像を転送するときに便利です。リモート撮影も可能です。
バリアングル画像モニター
ローアングルの撮影にも、ハイアングルの撮影にも対応していて、とても使いやすいです。
私的には、フタを閉めることができ、移動中にモニターを傷つける心配がないので、気に入っています。
また、タッチパネルになっているので、ある程度の設定は、感覚的にできてしまいます。初心者でも、使いやすい作りになっていると思います。
重さ
約465g(バッテリーおよびSDメモリーカードを含む、ボディーキャップを除く)
約415g(本体のみ)
バッテリー
一回の充電で約970コマの撮影が可能です。
2泊3日くらいの旅行へ持っていっても、途中で充電が切れることはありませんでした。
39点AF
オートフォーカスの際に、ピントを合わせてくれる点が39個もあるので、たいていの被写体は検出してくれます。ただ、感度が良すぎるのか、撮影小物まで拾ってしまうので、結局手動でピントを合わせることもあります。私が力不足なだけかもしれないので何とも言えませんが…。
連続撮影速度
高速連続撮影の場合、約5コマ/秒が可能です。
動き回る被写体をブレずにとる機能なので、商品撮影には必要ないかもしれません。
ただ、プライベートでもお使いになる場合は、走り回る愛犬や子供などをブレずにとることができるので、あって損はありません。
レンズ
AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G (小さい方)
AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR(大きい方、サンプル撮影に使用したレンズはこちら)
SDカード
付属のSDカードではなく、サイズ、容量、書き込み速度、転送速度を考慮して、こちらのSDカードを購入しました。カメラとの相性も悪くないようで、一年ほど使っていますが、特にエラー等を起こしたことはありません。
商品撮影におすすめの設定方法
一眼レフで商品撮影をする際に、一番おすすめの方法は、「絞り優先オート(A)」というモードを使うことです。
この項目では、「絞り優先オート(A)」を使うメリットや、撮影に必要な5つの設定値の解説を行い、その設定方法を写真付きで分かりやすく解説します。
また、場合によっては必要なことが多い、マニュアルでピントを合わせる方法についても併せて解説していきたいと思います。
絞り優先オート(A)とは
「絞り値」を自分で決めることができ、設定した「絞り値」に対してちょうど良い明るさになるよう、カメラが、「シャッタースピード」を調節してくれます。
通常の「オートモード」ですと、「絞り値」もカメラが勝手に設定してしまうので、背景を自分の好みのボケ具合に撮ることは、ほとんど不可能に近いです。
一方、「マニュアルモード」ですと、「絞り値」を好きな値に設定することはできますが、同時に「シャッタースピード」や「ISO感度」もちょうど良い値を探し、設定しなければなりません。
設定に失敗すると、「シャッタースピード」が遅すぎて手ブレのひどい写真になってしまったり、「ISO感度」が高すぎて白飛びしたような写真になってしまったりします。
初心者でも、自分好みに背景のボケた写真を、手軽に撮影することができるモードが、「絞り優先オート(A)」です。
① 絞り値 (F値)
「絞り値 (F値)」とは、カメラに取り込む光の量を数値化したものです。
カメラには、絞りといって、レンズを通る光の量を調節する穴が開いています。
穴を開く(「絞り値」を小さくする)と光がたくさん入り、閉じる(「絞り値」を大きくする)と光が少なくなります。
また、「絞り値」を変えることで、背景のボケ具合を調整できます。
「絞り値」を小さくすると、ボケやすくなるので、背景のたっぷりボケた、おしゃれな写真を撮影したいときは、「絞り値」を下げましょう。
ちなみに、私が商品撮影をするときの「絞り値」は、5~6.3の間に調節することが多いです。
下げすぎて、商品にまでボケがかかってしまわないように、注意が必要です。
② ISO感度
「ISO感度」とは、カメラが光をとらえる感度を示す値のことです。
この数値が高いほど感度が高くなるので、暗い部屋でも明るく撮影することができます。
しかし高くしすぎると、余分なノイズが出て画質が荒れるという欠点があります。
感度が低いほど、綺麗な写真が撮影できます。
私が商品撮影をする際は、「ISO感度」を400以下にしています。
部屋が暗くて、「シャッタースピード」が遅くなってしまう場合、「ISO感度」をあげることがあります。
しかし、商品写真の場合、画質の悪いものは使えないので、晴れた日に撮り直しを行った方が良いでしょう。
③ シャッタースピード
「シャッタースピード」は、シャッターが開いている時間を示す値です。
(遅い) 1、1/2、1/4、1/8、1/15、1/30、1/60、1/125、1/250 (早い) のように表示されます。(単位は秒(s))
絞り優先オート(A)で撮影する場合、「シャッタースピード」はカメラが自動で決めてくれます。
そのため、自分で設定する必要はありませんが、撮影場所が暗いと自動的に遅くなってしまします。「シャッタースピード」が遅いと手ブレが起こりやすくなり、撮影し辛いと感じるでしょう。
一般的に、「シャッタースピード」を上げたいときは、「ISO感度」を上げます。
しかし、先にも触れましたが、「ISO感度」を上げると、画質が荒れてしまいまうので、商品撮影にはおすすめしません。
「シャッタースピード」を上げる一番良い方法は、晴れて明るい日に撮影を行うことだと思います。
目安としては、使用しているレンズの焦点距離と同じくらいの速さが必要と言われています。
小ぶりな方のレンズは、18-55mmなので、1/40s あれば撮影がしやすいと思います。
大きい方のレンズは、70-300mmなので、ズーム具合にもよりますが、1/80s以上あると撮影が可能かと思います。
④ ホワイトバランス (WB)
Nicon D5600では、「オート」「電球」「蛍光灯」「晴天」「フラッシュ」「曇天」「 晴天日陰」「プリセットマニュアル」の8種類があります。
ハンドメイド作品と相性の良い、おすすめの設定は、「晴天」と「曇天」です。
「晴天」は、通常選択されている「オート」より、自然でさわやかな印象となります。
「曇天」は、「晴天」よりも暖かみのある色合いの写真が撮影できます。
ただ、「曇天」を設定した場合、撮影場所が暗いと、画の黄色味が強くなりすぎてしまうので注意が必要です。
⑤ 露出補正
カメラが決めた写真の明るさに、満足できないとき、自分の好みの明るさに、調整することができます。
+側に数値を大きくすると明るくなり、-側に数値を大きくすると暗くなります。
撮影場所の明るさが変わるたびに、設定変更をする必要があるので、撮影中に一番触るのはこの「露出補正」かもしれません。
一日の内でも、日が陰ったり、差し込んだりするたびに、手元のモニターで確認しながら、ちょうど良い明るさを見つけてみてください。
ただ、カメラのモニターで見たときと、PCやスマホのモニターで見たときとでは、印象の違うことが良くあります。慣れないうちや、初めての撮影場所では、複数の露出補正で撮影し、PC画面等で確認することをおすすめします。
SNSなどでは、明るい写真が人気ですが、あまり明るくしすぎると、白飛びしてしまったり、実際の商品と異なる色味で写ってしまったりするので、注意しましょう。
また、「露出補正」も「シャッタースピード」と連動しているので、明るくすると「シャッタースピード」が遅くなるので、手ブレにも注意が必要です。
⑥ 手動でピント合わせをする方法
立体的でごつごつしたような作品を撮影する場合、カメラの自動ピント調節機能だと、合わせたいごつごつにピントを合わせてくれないことがあります。
となりだったり、上だったり、ころころ動いてしまったり、そんな時はイライラする前に、「マニュアルフォーカス機能」(手動ピント調節機能)に切り替えましょう。
いかがでしたでしょうか。
私は、待望の一眼レフを手に入れたのに、オートモードでシャッターを切るだけの撮影をしていました。
それでもたまに、びっくりするくらいきれいな写真が撮れたりするのですが、室内で行う商品撮影では、さっぱりでした。
F値、ISO感度…呪文のような横文字は見るだけで少し眠くなりました。
それでも、きれいな写真が撮りたかったので、手探りで調べるうちに、それぞれの設定値の関係がわかるようになっていきました。
だんだんと自分なりに満足のいく写真が撮れるようになるにつれ、作品の露出度がSNSや、ネット内のハンドメイドマーケットでも高まり、注文も増えました。
まだまだ勉強中ですが、少しでも誰かのお役に立てる記事になっていたらうれしいです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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